能を楽しむ 千手 禅竹の能

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世阿弥の娘婿である禅竹の作品「千手」 映像を用いて能の魅力に触れていただきます

こんなことを学びます

今回の講座では、能の大成者である世阿弥の娘婿、金春禅竹の作品「千手(せんじゅ)」を取り上げます。禅竹は岳父世阿弥の教えを受け、それを深く理解し、神道、仏教をも学んで独自の世界を深めてゆきました。『平家物語』などをもとに、平重衡と千手の恋慕の情を舞台に描きます。

「千手」
源平の戦いの際、平重衡は奈良に火をかけ、ごく一部を除いて、東大寺、興福寺はほぼ全焼しました。その後重衡は一ノ谷の戦で源氏に捕まり、処刑のため鎌倉へ送られます。敵とは言え、頼朝は重衡を丁重に扱い、千手という女性をそばに使わしました。処刑を待つ重衡に情を通わすのは筋ないことわかりながらも心引かれる風情が漂います。やがて重衡は処刑に赴き、千手は後に残ります。

現在物といわれ、舞台の上で物語が展開してゆきます。世阿弥なら、恋の対象は子方で表わすであろうところ、千手も大人が演じます。また同じように鎌倉で処刑を待つ盛久は、奇跡が起こり処刑を免れます。禅竹の「千手」ではそんな奇跡は起きず、死に向かって重衡は旅立ちます。世阿弥と禅竹の感性の違いが興味深い能です。作品を通して禅竹の「千手井」の魅力をお伝えします。

火曜日午後1時、そして同じ内容をもう一度金曜の夜8時から行います。
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価格(税込)¥1,500

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この講座の先生

河村 晴久のプロフィール写真
能楽師観世流シテ方 同志社大学客員教授
河村 晴久
昭和31年生まれ。幼少より父河村晴夫の教えを受け3歳にて初舞台。13世林喜右衛門師に師事。京都河村能舞台を中心に活動。重要無形文化財「能楽」総合認定保持者。 公益社団法人能楽協会京都支部支部長。公益社団法人京都観世会理事。京都府文化賞「功労賞」受賞。

演能活動とともに能の歴史を研究し、同志社大学大学院修了。神戸大学非常勤講師、京都市立芸術大学大学院非常勤講師、同志社大学客員教授等を歴任。 

平成17年度文化庁文化交流使として1ヶ月半アメリカ・カナダに滞在。ハーバード大学始め、多くの大学、美術館で講義、公演の文化交流を行う。パリのユネスコ...
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この講座の主催団体

  • 466人
  • 69回
能を楽しむ

日本を代表する古典芸能といわれる能。一見古くて難しいと思われる能の魅力を、様々な視点から御紹介します。

能楽師の視点
日々舞台に立つ能楽師の立場から能を分析し、その魅力をお伝えします。

現代の視点
能はいつの時代の人にも感動を与え、同時代性を持っているからこそ、七百年近く演じ継がれてきました。二十一世紀にも通用する能の精神性に注目します。

世界からの視点
能を紹介する...
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レビュー2

  • 楽しかった( 1 )
  • 勉強になった( 1 )
  • 受ける価値あり( 1 )
  • この講座は「能を楽しむ 千手 禅竹の能」でした
    女性 50代

    禅竹の能に繰り返し出てくる詞章をあげて、他の作者との違いを際立たせ、そこから生まれる禅竹の能の独特な世界にいざなってくださいました。今日も面白かった。遊女の名前に仏像の名前が多いと聞き、そういえばと思いました。

  • この講座は「謡をヒアリングできる人には楽しめる講座」でした
    男性 30代

    いつも先生の講座は楽しく受講させていただいており、扱われる禅竹の作品もとても魅力的です。

    前回「野宮」のときは写真中心で映像も参考資料として見るというかたちでしたが、今回は映像を流し続けるスタイルで、先生の声が通信の関係か聴き取りづらいことが多々あり、おそらく学びの多い話をされている内容だけに非常に残念でした。

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