現在開講している統計学基礎講座については、以下のnoteに記載してあります。一例ですが参考までにご覧ください。
https://note.com/planos/n/neecab3f576d6【きっかけ】
自分自身が統計学を本格的に始めるようになったのは、つい1年前くらいのこと、別の仕事でアンケート調査結果の重回帰分析を依頼されたことがきっかけです。
専門は物理と数学ですが、統計学の知識はあり、無事にレポートを提出しましたが、改めて勉強してみて、「本当に自分は理解して統計を使っているのか」と疑問に思いました。
例えば、「分散=二乗の平均-平均の二乗」という高校でも習う有名な公式がありますが、式変形による導出ばかりで、分かったような分からないような気分が拭えない。が、式をいじっているうちに、「これは、ベクトルで表したらただの『三平方の定理』ではないか」ということに思い至りました。
検証したら間違いない。しかし、ごく一部の教科書やサイトを除いてこのことに言及しているのは皆無に近く、この明確な解釈が通用していないことに釈然としない気持ちを抱くようになりました。
夜な夜な式を書き連ね、結果、これだけではなく相関係数、偏相関係数、回帰分析もベクトルで解釈すれば一目瞭然であることに気づきました。
まだまだ開発の余地はありますが、日々、各種資料を参考にしつつ、統計学の視覚化に取り組むようになりました。
【開講】
医師・看護師等の医療職は、職業柄、統計学とは無縁ではありません。しかし、実際は、データをパソコンに放り込んでp値<0.05で有意、なぜそうなるのかは分からない、という傾向にあることが聞き込みで判明しました。超難関受験を潜り抜けた医師でも「数学はやり方を
ひたすら暗記しただけで理解はしていない」らしく、看護師は尚更、数学というだけでアレルギーがあるようでした。
某病院で統計学基礎講座の提案をしたところ、「需要はあるがついていけるかどうか」というところを押し切って、現在、毎月一回統計学講座を病院内で開講しています。
また、一般の企業にお勤めの方で「回帰分析やσについて知りたい」というお申し出から、隔週で遠隔による授業を行なっています。
【内容】
統計学の大事な幹の部分を、ベクトルを用いて「一体何を計算しているのか」が視覚的に分かるように授業を設計し、また、グループを作り、実際にサイコロをふったり簡単な計算をしたりの「参加型」での授業設計としています。
【最後に】
申し訳ありませんが、本講座によって「統計学が使えるようになる」わけではありません。
しかし、根本を理解せず機械頼りでデータを解釈することの方がより危険ではないでしょうか?
本講座は、実際の手計算と、ベクトルによる視覚的な把握により、統計学の勘所を身につけていただくことが主眼となっています。
単にやり方を覚えてそのまま実施するのは、一種の「事務作業」。形式的なやり方が間違っていなくても根本的な間違いを犯す可能性は十分にあります。これまでの数学や物理の教授経験からも、この「急がば回れ」方針によって足腰を鍛えることが、結局は早道で、その上楽しく仕事ができるものと確信しています。
ぜひ、ご連絡いただき、受講をご検討ください。
【補足】
統計学の数学を解析していると、そこには意外なほど美しい「データの世界」が広がっています。無味乾燥な数式操作ではない統計学を体験するのも悪くないですよ。